【発音(応用)】サイレント E の法則 |
■ サイレント E の法則
英語の綴りと音の関連の法則をフォニックス(phonix)といいます。 英語は長い歴史の間に様々な言語の影響を受けてきたので、この法則にはたくさんの例外がありますが、知っておいて損はありません。
ここでご紹介するフォニックス(phonix)は、サイレント E (Silent E)またはマジック E (Magic E)と呼ばれる音に関するものです。 サイレント E というのは、単語の語尾にあるが発音はしない E のことです。 例えば、cute の発音は で、最後の e は音にはなりません。これがサイレント E です。
自分が音にはなりませんが、サイレント E は発音上大切な役割を持っています。 それは、「サイレント E は直前の短母音の音を『長くする』」というものです。 「母音を長くする」とはどういうことでしょうか?
英語では一般的に、母音を long vowel と short vowel の二種類に分けています。 long vowel とは、 a・e・i・o・u に相当する5つの長い母音(※) ・・・・ で、これら long vowel にそれぞれ ・・ ・ / ・ / という短母音、short vowel が対応しています。 日本語の「長母音」と「短母音」(例:「あー」と「あ」)のようにきれいに対応しておらず、少しわかりにくいですよね。英語の long vowel は各アルファベットをアルファベットのまま読んだものと考えればいいでしょう。(17、18世紀あたりまでは、long vowel は名前のとおり、short vowel を単に長くした音だったようです。)
(※) long vowel の中で [i:] 以外は、「二重母音」とも呼ばれます。
short vowel と long vowel の対応を以下の表にまとめました。
スペル | short vowel | long vowel |
a | ||
e | ||
i | ||
o | / | |
u | / |
サイレント E に話を戻しましょう。「サイレント E は直前の短母音の音を『長くする』」というのは、つまり「サイレント E がつくと、直前の母音は short vowel から long vowel に変わる」ということです。この法則の例を、以下にあげました。
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例にあげた単語は、一音節の短い単語ばかりですが、二音節以上ある単語にもサイレント E の法則は当てはまります。suicide (自殺)、donate (...を寄付する)、amuse (...を楽しませる)、serene (穏やかな)、connote (...を暗示する)などの単語を辞書で引いて、発音記号を確認してみてください。サイレント E の直前の母音が long vowel になっているはずです。
■ サイレント E の法則の例外
サイレント E の法則には、例外がいくつかあります。come や done は非常によく使われる単語ですが、サイレント E が使われているにも関わらず、その前の母音は short vowel のままです。 また、love や give のように、 の音で終わる単語にも法則があてはまらないものがあります。
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