【発音】[k] for king


for king

[k] の発音
発音の位置軟口蓋音
発音の種類閉鎖音
有声音/無声音無声音

■ 発音の解説



[k] は、ほとんど日本語の「カ行」と同じです。 [k] と「カ行」の違いは、

  1. [k] のほうは、発音前にしっかり息をとめる
  2. [k] のほうが、吐き出す息の量が多く、勢いがある

という二点です。

[k] の音は、一度息をのどの奥で完全にとめてから、息を開放することで発音されます。重い荷物を持ち上げるときに、息を「くっ」とつめますよね。あの「くっ」が [k] に近いです。

それでは、 [k] の発音の手順を順に確認してみましょう。あらかじめ片手でのどぼとけを軽く触り、もう片方の手は口の 10 センチくらい前方にかざしておいてください。

まず、口を軽く開けたまま(「ア」と「ウ」の間くらい)、息を吸い込んでください。次に、荷物を持ち上げるときのようにのどに力を入れて、のどの奥で息を止めてください。のどの奥とは、口と喉の境目(口の上側の骨があわさってやわらかくなったあたり)のあたりです。ここを持ち上げた舌の付け根でふさぎます。[r] の音で、舌を奥に持ち上げる練習をしましたね。あのときの舌をもう少し持ち上げるようにして、完全に息の通り道を遮断します。

[k] の発音

一旦息を完全にふさいだら、今度は勢い良く舌をはじくようにして、「kっ!」(カ行のもっと激しい感じ)と空気を解放します。正しく発音できていれば、息の開放と同時に、口の前にかざした手に息のかたまりがぶつかるのが感じられるはずです。また、[k] は無声音なので、のどに当てた手に声帯の震えは感じられません。

のどで発音する感じがつかみにくい、という方は、ひそひそ声でゆっくり「カ・キ・ク・ケ・コ」といってみてください。最初は普通に、それから口を大げさにあけて勢いよく発音してみると、 [k] の音が出る時に、のどが一瞬閉まって開くのを感じられるはずです。



■ 練習問題



[k] のみで、スムーズに発音できるようになったら、今度は [k] を含む単語で練習して見ましょう。 [k] 以外の音は、ここではそれほど意識する必要はありません。 初めは、それぞれの音を別々に [k] の音と他の音を分けるように、ゆっくりと発音しましょう。例えば、kite なら "k ---ite" というふうに、これを何度も繰り返してください。最初のうちは、ちょっと大げさなくらいに口も舌もはっきりと動かすほうが、発音の練習になります。 [k] の音に自信が持てるようになったら、徐々に [k] とそれ以外の音の間をつめていき、最後にはなめらかに一息で発音できるようになるまで、繰り返してください。

  1. kite (凧)
  2. card (カード)
  3. coat (コート)
  4. luck (幸運)
  5. ache (痛み)
  6. weak (弱い)
  7. taken (take (を取る)の完了形)
  8. picture (絵画)
  9. six ((数字の) 6 )

(1) から (3)のように、 [k] に続く母音がある場合、 [k] の音が出た後で、母音を発音するように意識すると英語らしくなります。まず [k] と 母音を離してゆっくりと発音し、徐々に音と音の間を狭めていくようにして練習してみましょう。[k] は息をたくさんつかうので、[k] の後に母音を発音するためには、母音をお腹から押し出すようにさらに息をたくさん吐き出します。

(4) から (9) のように、母音の続かない [k] は日本人のとても苦手な音です。ときどきのどを触って、 [k] の音で声帯が震えていないことを確認しながら練習してください。

[k] の音には、音の直前に「一旦息をとめる」というステップがありますので、直前の母音と [k] の間でほんの一瞬「間(ま)」があきます。日本語でいうなら、促音の小さい「つ」です。日本語英語だと、luck は「ラク」、black は「ブラク」と小さい「つ」がつきますよね。同じように、weak でも [k] の間には、促音ほどではありませんが、自然とちょっと間ができます。

[k] の発音に慣れてきたら、以下の Tongue-Twister (早口言葉)も試してみてください。

  1. Crisp crusts crackle crunchily.
  2. I correctly recollect Rebecca Cohen's reckoning.



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このページは、Rickoが2008年1月16日 23:00に書いたブログ記事です。

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