【発音】[tsh] for chance

for chance
発音の位置 歯茎口蓋音 発音の種類 破擦音 有声音/無声音 無声音

■ 発音の解説

の音は、日本語では「チャ行」に相当します。

音声学的には、 の発音は、見ての通り と の組み合わせです。『破裂音』（とめた息を開放しながら出す音）の と、『摩擦音』（息を口内でこすりながら出す音）の のコンビネーションなので、 は『破擦音』と呼ばれます。（ は[t] for tea、 は[sh] for shoreでそれぞれ解説しています。）

は、かなり日本語の「チャ行」と似ているので、「『チャ』を勢いよく言う」というイメージでも間違ってはいませんが、一応発音するプロセスを解説しておきましょう。まず、口を「いー」の形にして、上下の歯をあわせた状態にします（＝ の口の形）。舌の先は、上の前歯につけます（＝ の舌の位置）。そして、この状態から口を開けながら、「チャッ！！！」と勢いよく息をリリースすると、 の音が出ます。

は私たちにとってそれほど難しい音ではありませんが、気をつける点があるとすれば、母音をつけないようにすることです。 は無声音なので、発音時にのどを触ってものどに震えは感じられません。震えていると感じられたら、 に母音がくっついてしまっています。

母音をつけない、という感覚がわからない場合は、ひそひそ声で「チャ・チ・チュ・チェ・チョ」をひそひそ声で言ってみましょう。ひそひそ声のときは、声の通りやすい母音が消えて、息だけで発音する音が残ります。

■ 練習問題

のみで、スムーズに発音できるようになったら、今度は を含む単語で練習して見ましょう。 以外の音は、ここではそれほど意識する必要はありません。

初めは、それぞれの音を別々に の音と他の音を分けるように、ゆっくりと発音しましょう。例えば、chance なら "---ance" というふうに、これを何度も繰り返してください。最初のうちは、ちょっと大げさなくらいに口も舌もはっきりと動かすほうが、発音の練習になります。 の音に自信が持てるようになったら、徐々に とそれ以外の音の間をつめていき、最後にはなめらかに一息で発音できるようになるまで、繰り返してください。

(1) から (3) は、最初の音が のパターン。日本語の「チャ行」と違って は 母音のつかない子音単体であることを、意識しながら練習してください。 例えば、(1) の chance の下線部の発音は、 といった後で と発音しなくてはなりません。 (4) から (6) は、 の音が単語の最後に、(7) から (9) では単語の真ん中にあります。こういう を聞き取ってもらうためには、息を鋭く押し出す力がとても大事。少し離れて立っていても聞こえるくらいに、勢いよく鋭い子音を飛ばすよう意識してください。

の発音に慣れてきたら、以下の Tongue-Twister （早口言葉）も試してみてください。（二つ目のはかなり難しいです…！）