【チャンク】名詞チャンク:前置修飾(3) 形容詞/分詞 |
今回は、名詞チャンクの前置修飾の最後の要素、形容詞および分詞についてご紹介します。スピーキングにおいて名詞の前に置く形容詞/分詞の注意点は、「短く、簡潔に!」です。ずるずると説明をつけくわえたい気持は名詞の前では押さえておきましょう。それらは名詞の後に後置修飾として追加すればよいのです。
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■ 前置修飾:形容詞と分詞
前置修飾の最後の要素は、形容詞と分詞です。形容詞および分詞は、名詞を修飾してその属性を表現する役割を持っています。「属性を表現する」とは、平たく言うと、名詞が「どんな」ものかを表す、ということです。
分詞は、動詞の形を変化させたもので、形容詞のように名詞を修飾することができます。分詞には、動詞の -ing 形である現在分詞と、動詞の過去分詞形である過去分詞とがあります。分詞の中には、使われる頻度が高く形容詞として定着してしまったものや、さらに元の動詞の意味から若干離れてしまったものなどもあります。(例: surprised、fascinating、concerned、reserved、etc)
形容詞 | 名詞を直接修飾する(限定用法) |
a beautiful weather (素晴らしい天気) intense pains (激しい痛み) a quiet neighborhood (静かな住環境) a democratic nation (民主主義国家) the larger country (より大きな国) |
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分詞 | |||
現在 分詞 |
動詞の -ing 形 修飾する名詞の能動的な動作を表現する 「?している」 |
a blazing bonfire (赤々と燃える焚き火) waiting people (待っている人々) the amazing dinner (その素晴らしい食事) a winding path (曲がりくねった小道) |
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過去 分詞 |
動詞の過去分詞形 修飾する名詞の受動的な動作を表現する 「...された」 |
reserved seats (予約された席) the forgotten truth (その忘れられた真実) injured firefighters (怪我を負った消防士たち) an abused child (虐待された子供) |
最初にも述べたとおり、名詞の修飾で大切なのは、「長くなる修飾は、すべて名詞の後ろに」ということです。日本語と違って英語は、核である名詞の前で長々と解説するのを嫌います。特にスピーキングでは、文の構造をできるだけシンプルにしておく必要があります。だらだらと長い前置修飾は、聞き手の理解を妨げます。あれこれと名詞の前につけようとすると、名詞があてはまる分の構造が、聞き手はもちろん、時には話している自分自身にも、わかりにくくなってしまいます。名詞の前は、「これがないと名詞の意味がぼやけてしまう」くらいのものにとどめておくように気をつけましょう。
■ 形容詞はすべて名詞の前に置けるわけではない!
形容詞による修飾で気をつけておくべき点は、「すべての形容詞が名詞を直接修飾できるわけではない」ということです。
形容詞には、限定用法と叙述用法の二つの用法があります。限定用法は、名詞の意味を「限定する」、つまり名詞の前後において直接名詞を修飾する用法です。一方、叙述用法は、連結動詞(be、look、appear、feel、seem などの動詞)の補語となる用法です。辞書を引いて、「叙述(のみ)」とあったら、その形容詞を名詞の前後に置くことはできません。
限定用法では使えない形容詞の例には、alone、ashamed、asleep、afraid、alike、ill、sorry、glad などがあります。これらの単語を使いたい場合は、同じ意味の限定用法の使える形容詞で代用します。
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また、限定用法と叙述用法で、同じ形容詞でも意味が変わることがあるので、注意が必要です。たとえば、legal という形容詞は、限定用法のときは「法に関係する、法的な」という意味になりますが、叙述用法の場合はしばしば「合法である」という意味になります。
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次回は、名詞チャンクの前置修飾(限定詞・数詞・形容詞/分詞)をまとめておさらいしたいと思います。
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