【発音(応用)】ストレスの法則(2)《1シラブルの単語》 |
今回は、1シラブルの単語のストレス(※)について解説します。
※ ストレスは「アクセント」と呼ばれることもありますが、訛りを意味するアクセントと区別するため、このサイトでは「ストレス」の名称で統一しています。
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■ 1シラブルの単語とは?
1シラブルの単語(monosyllabic word)とは、文字通り、単語が1シラブルで成り立っている単語のことです。核となる1つの母音が子音を伴って形成する一塊の音がシラブルです。1シラブルの単語とはすなわち、母音を一つしか含まない単語なのです。
日本語は「子音+母音」または「母音」の組み合わせしかありません。ですから、1シラブルと聞くと「あ」や「た」のような一音のことをイメージされるかもしれませんね。これに対して、英語のシラブルはかなり自由度が高く、「子音+子音+母音」や「母音+子音」というような、さまざまな組み合わせの音のかたまりが、シラブルとなります。
以下の英単語は、すべて1シラブルの単語です。
it / put / time / risk |
このように様々な長さの単語も、発音すれば同じ1シラブルなのです。
■ 1シラブルの単語のストレスは要注意!
1シラブルの単語は、2シラブル以上の単語よりもストレスの位置に気を使わなくてはなりません。1シラブルの単語は含まれる音の数が少ないので、ストレスが音を判別する重要な鍵となります。1シラブルの単語でストレスの位置を間違えると、ネイティブにはほとんど通じません。
外来語として定着している英単語には、特に注意が必要です。元となった英単語は、音だけではなくストレスの位置も、外来語としてのイントネーションとは違っていることがあります。
たとえば、外来語のトリップとその元であるtrip (旅)を比較してみましょう。トリップは、最初の「ト」の音が一番高く、「リップ」は低めの音で平坦に発音されます。
一方、trip の発音記号は となり、母音である にストレスがかかります。つまり、 の音が一番長く、ピッチが高い音になるわけです。
もしtrip を日本語のトリップの感覚で発音すると、ストレスがあるべき場所にないため、ネイティブには別の単語に聞こえてしまいます。そして、1シラブルの単語では、ストレスの間違いをカバーするには音の数が足りません。trip のように単語が短ければ短いほど、ストレスを正しく置く必要があるのです。
以上を踏まえ、次回は、1シラブルの単語のストレスの詳しい説明と、練習問題をご紹介します。
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