【発音】[r] for rabbit |
for rabbit |
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■ 発音の解説
「日本人は が苦手」というのは、海外でもわりと有名な話です。英語の発音の本にも、非ネイティブが遭遇する問題の例としてよく登場します。日本語には の音に該当する音がありません。日本人が を発音できないのは、普段運動しない人が突然とんぼ返りをやれといわれてもできないのと同じなのです。発音も、舌や唇の筋肉を使う運動ですが、日本人の の発音のための筋肉は、第二次性長期のころまでにかなり退化してしまってます。 を発音するためには、とんぼ返りに練習が必要なように、舌や唇の筋トレが必要なのです。
の音は「舌を口の奥に持ち上げる」ことで発音します。舌をのどの奥に持ち上げる動きとはどんなものなのか、歯ブラシを使った簡単な方法で確認してみましょう。
まず、ご愛用の歯ブラシを用意してください。鏡の前で、口を「ア」の形に軽く開けます。舌を口の外に出して、歯ブラシのヘッドを舌の先から 1 センチほどのところに軽くのせます。口の中に歯ブラシとともに舌を戻し、そのまま「あー」と声を出してみてください。明るい母音の「ア」の音が出ていますね。(えづいてしまう方は、無理せず歯ブラシを浅めにのせてください。)
次に、歯ブラシのヘッドが上口蓋にあたるように、歯ブラシを舌の力で奥に押し上げてみてください。下あごは動かしてはいけません。動かすのは、舌の筋肉だけです。それでは、この状態で「あー」と声を出してみてください。舌を持ち上げる前の「あー」と比べてみると、持ち上げた後の方がこもった音がでているはずです。このこもった音が です。
鏡で舌の動きをチェックしてみましょう。もし、
- 舌や歯ブラシが見えている。
- 歯ブラシのヘッドが歯にあたっている。
というようなことがあったら、舌を持ち上げる位置が前すぎます。思い切って舌を動かして、奥に押し込むようにしてください。
舌を持ち上げる動きに慣れたら、歯ブラシなしでやってみましょう。歯ブラシを使わない場合は、舌は口の中のどこにも触れてはいけません。歯ブラシを使っていたときのように、舌を奥に持ち上げるようにしてください。舌の動きがよくわからなくなってしまったら、また歯ブラシを使って確認してみましょう。
この舌の動きに慣れるまでは、思い出したら練習するようにして、根気よく舌の筋トレを続けてください。一週間もすれば、必ず の発音が楽になりますよ。
■ 練習問題
のみで、スムーズに発音できるようになったら、今度は を含む単語で練習して見ましょう。 以外の音は、ここではそれほど意識する必要はありません。 初めは、それぞれの音を別々に の音と他の音を分けるように、ゆっくりと発音しましょう。例えば、right なら "r ---ight" というふうに、これを何度も繰り返してください。最初のうちは、ちょっと大げさなくらいに口も舌もはっきりと動かすほうが、発音の練習になります。 の音に自信が持てるようになったら、徐々に とそれ以外の音の間をつめていき、最後にはなめらかに一息で発音できるようになるまで、繰り返してください。
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ここにあげている単語のように、母音が後に続く は、舌を持ち上げた状態で少しうなってから、すばやく舌を母音の位置に移動させます。(1)から(3)は、最初の音が のパターンです。日本語とは違い、英語の子音 は 母音のつかない子音単体であることを、意識しながら練習してください。 例えば、(1) の right の下線部の発音は、 といった後で と発音しなくてはなりません。また、口の形は「ウ」のようにすぼめると発音しやすいと思います。
(4) から (6) では が単語の真ん中にあります。先の音を発音してからすばやく舌を持ち上げなくてはならないので、特にむずかしいと思います。上で説明したとおり、"a--rrive" のように、先の音と を切り離して言うところから始めてください。徐々に先の音と の間隔をせばめていくことで、舌の位置を の音に移動する感覚がつかめてくるはずです。
の発音に慣れてきたら、以下の Tongue-Twister (早口言葉)も試してみてください。
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