【チャンク】名詞チャンク: 後置修飾(1) 形容詞/分詞 |
名詞チャンクの前置修飾句としての形容詞・分詞について、以前の記事でご紹介しました。今回は、これらを後置修飾としてつ会う場合についてお話します。
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■ 形容詞・現在分詞・過去分詞 + α?
形容詞・分詞は、単独で使うこともできますが、そのあとに前置詞や副詞を続けて、より長い修飾句として名詞を修飾することもできます。このように形容詞・分詞が二語以上の修飾句になる場合、まとめて核名詞の後ろにつく後置修飾となります。
たとえば、the cat (猫)を sleeping (寝ている)という一語の現在分詞で修飾する場合は、the sleeping cat のように、現在分詞は名詞の前に置かれます(前置修飾)。しかし、sleeping on my knees (膝の上で寝ている)や sleeping soundly (ぐっすり眠る) のように、前置詞や副詞が続いて二語以上となった現在分詞は、the cat sleeping on my knees や the cat sleeping with a gentle snore のように名詞の後に続きます。(後置修飾)
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なぜ、形容詞や分詞で始まる名詞修飾句が二語以上になると、後置修飾になるのでしょうか?前置詞句などを伴った修飾句は核名詞との区切りがつけにくいという他に、核名詞が後ろに押し出されるのが嫌われるというのも大きな理由でしょう。英語では、「大事な情報は前へ、長い詳細は後ろへ」が基本ルールです。
形容詞・分詞の後置修飾について、以下にまとめました。
形容詞 | 核名詞の属性や状態を示す。分詞が定着して形容詞化している場合も多い。 | the man familiar to us all a book useful to English learners the criminal notorious for his cruel act |
現在分詞 | 核名詞の能動的動作を示す。 | the man sleeping on the bench the stars blinking in the night sky stories taking kids' breath away |
過去分詞 | 核名詞の受動的動作を示す。 | the man dumped by his girlfriend the church located in the center of the town the computer broken by my brother |
■ 分詞は後置修飾になりやすい?
形容詞・分詞が後置修飾になる条件は「前置詞・副詞などがつくことによって二語以上になる場合」と上記で述べましたが、実は分詞に限っては、一語でも後置修飾になる場合もあります。この場合は、分詞が形容詞的な使われ方をしている、というよりも限定用法の関係代名詞の一部が省略された、と考えることもできます。
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以下に、一語でも名詞の後置修飾としてよく使われる分詞をあげました。これらは、下記にあげる例のように比較的決まった核名詞と組み合わせて使われることが多いです。
applying (応募している) | individuals applying candidates applying |
taken (持ち出された、盗まれた) | the things taken the property taken |
found (見つかった) | the body found the person found |
included (含まれた) | utilities included area included |
provided (提供された) | examples provided services provided |
次回は、後置修飾としての前置詞について解説します。
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先日は絵本の内容について丁寧な回答をどうもありがとうございました。
お礼が遅くなりすみません。
省略、ということは私も考えていたのですが、色の名詞としての用法というのは盲点でした。名詞用法は知っていましたが、それを用いることにより、幼い感じをだすというのは勉強になりました。
今回の「一語でも名詞の後置修飾としてよく使われる分詞」、大変参考になりました。こういったたぐいのものはルールがないだけに、知らないで終わってしまいそうです。。。(日本在住の身としては)
またまた質問で恐縮ですが、よろしいでしょうか。
「横になる」というとき、一般的にはアメリカではなんと言うでしょうか。私は自動詞の「lie down」だと習ったし、そう思って使ってきましたが、私の周りのアメリカ人、オーストラリア人は皆「lay down」と言っているようです。そして辞書をひいてみると、「lay down」も口語としてはアリと書いてありました。実際はどうなのでしょうか。他動詞をこのように使うことはありでしょうか??
tantan さん、こんにちは。ルールがない文法には、本当に困りますよね。英語を勉強すればするほど、「慣用」という問答無用の文法にぶつかります。非ネイティブとしては、ひとつずつ潰していくしかないのですが…。
さて、ご質問の件ですが、二通りの答えがあります。
まず、ご友人が「横になる」(現在形)の意味で、「lay down」と言っている場合ですが、tantan さんのおっしゃるとおり、「lie down」でどの国でも共通の正しい英語ですし、英語学習者はこちらを使うべきです。
実は自動詞の「lie」と他動詞の「lay」はネイティブにとっても紛らわしく、混同しやすい単語です。正規の語法では「lay down」を「横になる」という意味で使うことはできません。誰かが誤って「lay down」と言い始めたのが、なんとなく定着してしまったのだと思われます。
ネイティブの友人にも確認してみましたが、「間違って使っている人が多いのよね、気をつけてね」とのことでした。また、私の辞書では「lay down」は『非標準』とありました。聞いて理解する分にはいいけれど、自分で使うことはお勧めしない、という風に私は解釈しています。
さらに、もう一つの可能性ですが、ご友人は「lay down」を「横になった」という過去の話として使っている、ということはありませんか?lie の過去形は lay なので、この場合は正規の語法に正しく沿っていることになります。
つまり、
(1) I lie down. (lie の原型: 私は横になります。)
(2) I lay down. (lie の過去形:私は横になりました。)
は正しい語法ですが
(3) I lay down. (lay の原型)
は誤用であるということです。
以上、ご質問にお答えできましたでしょうか?これからもご遠慮なくご質問くださいね。
またまたお礼が遅くなり、申し訳ありません。丁寧なご説明ありがとうございました。Lay down は、やはり現在形としては誤りなのですね。確かにちょっと紛らわしい音ですよね。私も流されて誤用してしまいがちでしたが、気をつけます。(ちなみに、子供にむかって「横になって」と命令形として言っているのを何度も聞いたので過去形ではありませんでした)でも、実際アメリカでも誤用している方がたくさんいるということでしょうか??
ところでたびたびの質問すみませんが、またよろしいでしょうか。
「終わった」と表現するときの I'm finished! I've finished! はどんなニュアンスの違いがありますか?「食べ終わった」などというときはI'm finished を使うことが多い気がしますが。また 「。。。が終わった」というときは、I'm finished...ing でしょうか、それともI'm done with... のように withを伴ったりするのでしょうか。よろしくお願いします。
こんにちは、tantan さん。お返事が大変遅くなってしまい、申し訳ありません。(いただいたコメントを完全に見逃してしまっていました。)
ご質問の I'm finished と I've finished についてですが、使う場面的にはどちらでもかまわない場合が多いです。ただ、ニュアンスとしては、I'm finished. が「今は終わっている」という単なる『状態』を表すのに対し、I've finished. は現在完了なので「(?をし続けていて)今終わった」という『過去から現在までの経過』を含む、という違いがあります。
たとえば、夏休みの宿題について話しているとすると、I'm finished. と言えば経過はどうあれ「もう終わってる」という今の『状態』を伝えているのに対し、I've finished. では「(ずっと宿題をがんばってきて)今終わった」という『経過』も考慮した表現となります。
ご質問にあるような「食べ終わった」の場合ですが、ウェイトレスや同席の友人に「もう食べ終わりましたよ」という『状態』を伝える状況と仮定すると、I'm finished/done. を使うことが多いでしょう。
また、文法的な違いとしては「?が終わった」という表現の場合に I'm finished は前置詞 with を取らなければなりませんが、I've finished は名詞または動名詞を直接とります。
「この本を読み終わった」
- I'm finished with reading the book.
- I've finished reading the book.
以上、回答とさせていただきます。これからも、どうぞよろしくお願いします。