【発音(応用)】ストレスの法則(9)《句動詞のストレス》


前回の記事では、複合語の名詞・形容詞のストレスについてご紹介しました。動詞には、複合語のように動詞と前置詞または副詞を組み合わせて、ひとつの意味を表す句動詞(phrasal verb)というものがあります。今回は、句動詞のストレスについて解説します。


(※)ストレスは、アクセントとも呼ばれていますが、訛りの意味のアクセントと区別するためにこのサイトではストレスに統一しています。


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■ 句動詞のストレス



句動詞(phrasal verb)は、基本となる動詞と意味を添える前置詞あるいは副詞を組み合わせ、ひとつの動詞として使われる連語です。特に英語の口語表現では大変よく登場し、種類も多いので英語力がかなりあがっても悩まされるたぐいのものです。walk awaylook atput out などが、句動詞の例です。

句動詞のストレスにも複合語と同様に、句動詞を構成する各単語内のストレスに加えて、句動詞全体のストレスがあります。句動詞の場合、全体のストレスは動詞に続く前置詞または副詞にかかります。全体のストレスは、主に「ピッチの高さ」で表現されます。

come across という句動詞で見てみましょう。句動詞全体のストレスは、副詞の across にかかっています。副詞の across の中では、-o- にストレスがかかり、-a- は、高いピッチの中で弱く発音されます。

以下は、句動詞のリストです。上記のイメージを参考に、ストレスを手などを上下させて意識しながら、練習してみてください。太字は全体のストレスのある単語、下線はその単語内でストレスのある母音を示しています。

  1. come across (出くわす)
  2. take away (持ち去る)
  3. turn on ((電気など)をつける)
  4. bring back (取り戻す)
  5. give in (降参する)
  6. break down (分解する)
  7. call back ((電話を)賭けなおす)
  8. cut down (切り分ける)
  9. hold on (待つ)
  10. settle down (落ち着く)
  11. work out (運動する)

あと二回でストレスの法則も終わりです。次回は、単語とストレスのパターンについてお話します。




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このページは、Rickoが2008年3月21日 23:00に書いたブログ記事です。

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